今回もお寄せ頂くご質問から。
「アルコール剤と、どっちが良いですか?」
「断然、次亜塩素酸水です!」
と、次亜塩素酸水の製造元ですから答えたくなるところですが、
どちらにも良いところがあると考えています。
アルコール除菌剤は使いやすい。
一番は「シュッ」と噴いたあとすぐに蒸発してしまうところです。
ここは次亜塩素酸水に比べて本当に便利です。
ただ、いくつか弱点もあります。
「引火性」「効きにくい一部ウイルスの存在」「値段が高い」などです。
特に、毒性の強い代表的な食中毒の原因ウイルスに効果が低いことは、
意外と知られていません。
次亜塩素酸水は、ほぼ水ですから引火性は無く、
殆どの菌やウイルスに無差別で効果を発揮し、
安価です。
一方、次亜塩素酸水の弱点は「保存性が悪い」「取り扱いが若干複雑」「薬機法の認可が無い」などです。
それぞれ一長一短があり、一概にどちらが優れているとは決め難いです。
とはいえ、
ここまではご存知の方も多いのかと。
ところが、これらに加えて最近多くなってきたのが
過敏症でアルコール剤が使えない。。。
というお話です。
アルコールに触れると「皮膚のかゆみ、発疹」「頭痛、気分が悪くなる」「呼吸か苦しくなる」といった症状が出てしまい、時には重篤な症状も引き起こすようです。
突然発症することもあるようで、お酒に弱い人、少量でも飲むと「頭が痛くなる」「気分が悪くなる」といった方は注意が必要なようです。
実際どのくらいの方がお困りなのか?統計は見つかりませんでしたが、検索するだけでも沢山の関連情報がヒットしました。
思い返せば、注射の度に「アルコールのアレルギーはありますか?」と必ず効かれます。
「では、本人がアルコール剤を使わなければ問題なし!!」
とはいかないようで、
コロナ禍、新たな問題も出ているようです。
「他人の使用が原因となる」ケースです。
「換気の悪い室内、バス、電車の中で行われる一噴き」
「店舗・施設の入り口で順番に行なわれる手指消毒スプレー」
周囲の人が行ったアルコール除菌の影響を受け、
これに悩んでいる人が増えているそうです。
自分が行った除菌が、他人に迷惑をかけるかも知れない。
これは、お酒に強い私にとってショックでした。
2020.9.18「NHK報道記事」
もしかすると、一年前まではレアケースだったのかもしれません。
しかし、この半年間でアルコール除菌がどのくらい増えたか?皆さんご存知だと思います。
大人で悩んでいる方への配慮は勿論ですが「まだ自分がアルコール(お酒)に、強いのか弱いのかも判らない周囲の子供たちへの配慮」も忘れてはならないと考えさせられました。
私の子供が通っている保育園の入り口には「次亜塩素酸水」が毎日置かれています。
単に「アルコール剤が品薄だから」という理由ではなく、小さな子供達に対する配慮からなのかもしれません。
どちらが良い悪いではなく、長所短所を理解して使い分けをしていければよいのかと。
Comments