top of page
Haccp WATER

プールの塩素臭と、塩素濃度の意外な関係

密を避けながらも、

プルーで遊びたくなる暑い日が続いていますね。



今回は、ツーンと鼻の奥に刺激を感じる

プールに漂う独特な臭い。


いわゆる「塩素臭」についてです。



特に屋内プールで感じることが多いですね。


問:あの匂いを感じたとき、あなたはどちらだと思いますか??



ここの水は塩素が、

濃い?

薄い?




答えは、薄い。

正確に言うと「不足」の場合が多いです。


あの匂いの正体は、塩素自体の臭いではなく、

塩素成分が水中のアンモニア性窒素と結合して生じる「クロラミン」の臭いです。


プールで増えるアンモニア性窒素の多くは「尿、汗」などです。

ザックリ言うと、水の汚れ成分ですね。


これらは人に由来しますので、

利用者が増えると、どうしても水中で濃度は上昇します。


このアンモニア性窒素と塩素成分が結合すると

「クロラミン」という物質に変化します。


このクロラミンが臭いの正体です。


「臭いが強い時は、クロラミンが多くなっている」ということになります。

そして、増えた汚れで塩素成分が消費されてしまうため、塩素濃度は下がってしまいます。

臭いが強い時は、塩素剤が足りていないと判断されているのです。


因みに、プルーで目が充血する原因もこのクロラミンです。


長らく「プールで目が赤くなるのは塩素(カルキ)が原因」とされてきましたが、

数年前、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)より

「プールで目が赤くなるのは、クロラミンが原因」と発表されました。


さて、利用者が増えれば汚れも増えるのは仕方がありません。

その場合「ろ過を強くする」「新しい水を多く入れる(入れ替え)」などと並行して、結合して失われた塩素量を取り戻すため、

「塩素剤の投入量を増やし、水の清浄化、アンモニア性窒素を減らす対策」が講じられます。



塩素濃度が0のプールは危険ですから。


もう一つ、時々水中の塩素濃度を測ってる場面を目にします。

あれは濃度が高くなりすぎていないか?というより、

適正な濃度を下回っていないか?をチェックする意味合いが現場では強いです。


また、塩素自体はさほど臭いがしません。


この内容が「意外だった!」と感じた人は

プールを使用する時、この内容をちょっと思い返してみてください。


閲覧数:5回0件のコメント

最新記事

すべて表示

アデノウイスはアルコールが効きにくい??

海外で『幼い子供を中心に広がっている珍しい肝炎』の件、 ここ数日『アデノウイルスが関係している可能性が高い』というニュースが出始めました。 そのニュースの最後にアナウンサーが 「アデノウイルスには、アルコールが効きません(にくいです)」と...

最近の業界ニュース

次亜塩素水関係で、気になるニュースが2つ流れてきました。 【3/7】三重大学 嶋田 千里さんが 日本防菌防黴学会 第48回年次大会にてポスター賞を受賞 テーマ:『シリコーンゴム透過性を利用した非解離次亜塩素酸の抽出と殺菌への応用』...

花粉に次亜塩素酸水

花ぐもり 花冷え 桜前線 桜の開花が待ち遠しい季節になりました. 「以前のようなお花見ができる春が早く戻ってきてほしい」と、切に願っております。 その桜満開までのしばらくの間、スギ花粉のピークがやってきます。 一転、憂鬱な季節ですね。...

Komentáře


bottom of page